LA - テニス

07-08 携帯短編
73ページ/80ページ


忍足の彼女は…命知らずだ。


「ねえ、宍戸っち――…」
「無理に決まってんだろ!」

突拍子も無く俺んとこに来たかと思えば、無理難題を突き付けた。それも本当に突拍子も無い難題。
どうやら忍足に協力を依頼したがダメだったらしく、それで俺のとこに来たらしいが…
当然、俺だって命は惜しい。死にたくない。むしろ、撲殺とかそんなんも勘弁で…しきりに首を振り続けた。

「無理じゃないって、頼めば(多分)やってくれるよ」
「いや無理だ。てか、お前マジで言ってんのか?」
「もち、あたぼーよ!」

……さり気に古いぜお前。
てか、本気でやらせたいとか思うのか?って話だよな。あの跡部に「赤貝、巻貝、ナイスガイ!」てネタ。
いや…あいつがやるんだったら見てみてえとは思うぜ?で、爆笑するぜ間違いなく。
けどよ、それをさせるために命捧げるとか相当勘弁な話で、やっぱ命の方が重いだろ(少なくとも俺の命)。

「絶対笑えると思うんだよ。宍戸っちもそう思うっしょ?」
「いや…確かにそうだろうけどよ…」
「だったらやらせないと!」

……どんな思考回路だよ。

「つーかよ…何で跡部なんだ?」
「ナルシストだから(きっぱり)」
「……そうかよ(普通の答えだな)」

それだけの理由で跡部にんなネタやらせたいのか…やっぱ命知らずだな。

「ねえ協力してよ宍戸っちー」
「無理だ」
「じゃあ私の笑いは何処で手に入れたらいいのよ!」
「知るかよ!長太郎に3の倍数で馬鹿にでもさせとけばいいだろ!」

……無言、かよ。

「それイイ!」
「はあ?お、おい、ちょっと…」
「さんきゅ宍戸っち!よし、2年教室行って来るわ!」

えええええー!!
おい待て!行くな!走るな!早まんなー!!
そう叫んだ時には…時、すでに遅し。すまん、長太郎。


(宍戸編)
次へ / 戻る
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ