リューマ×ブルック(BL)

□唄声
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「ハァハァ……
やっと見付けた」


「オヤオヤ?そんなに
急いでどうされましたか?
骸骨どの」



「がいこ……あ、私か」



「ヨホホ
私に何か用事ですかな?」



「あ、あの今、
唄ってましたよね……?」


「ヨホホ。聞かれてしまいましたか
お恥ずかしい」



「その唄って」



「実はね
知らないんですよ?
この唄が何なのか」



「え?知らない?」




「不思議と口ずさんでしまう
可笑しな話でしょう?」



「ビンクスの酒……」



「ビンクス?」


「はい!ビンクスの酒
海賊の唄です」



「海賊?ヨホホ…
私は侍なのですがねェ」



「……………」




「貴方、お詳しいですな
もしや、その海賊なので?」




「え、はい」




「ヨホホ。通りで………」




「あの、知らないのに
何で唄えるんですか?」



「何故でしょうな
以前の記憶………
まだ残っている
と言う事でしょうかねェ」



「以前?え?それって
私の記憶って事ですか?」



「貴方の………?
ほう…そう言う事ですか」





「貴方!私の影ですよね?」




「…………ヨホホ
唐突ですな」





「違うんですか?」




「さぁ…どうでしょうかね?
残念ながら貴方の記憶は
ありませんので」



「でも、その唄は知っている」





「唄……ねェ
ヨホホ。」




「そうです
その唄は私がね
いつも唄ってるんです」






「なるほど!
では貴方は私の元主人と
言う訳ですか………」







「はい!そうです!!」





「それで?」




「分かっているんでしょ?
私が貴方を探していた意味を」





「差し詰め、影を奪い返しに
来たのでしょう?」




「……え…ええ」



「残念ですな………」




「はい?」





「貴方が私の主人でなければ
気の合うお友達になれたと言うのに」




「ヨホホ………
そうですね………
私も残念です」





End
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