リューマ×ブルック(BL)

□存在
2ページ/4ページ

「それにしても……
何ですかこの船は
幽霊船でしょうか?」


「ゆ、幽霊ッ?!
や、止めて下さいよ!
今夜、寝れなくなるじゃないですか」



「………寝れないなら
私が一緒に居て差し上げましょう」



「本当ですか?!」



「……貴方ねェ
私はゾンビなのですがねェ」


「あ!そうだった!!
噛みつかないで下さいよ?
私もゾンビになっちゃいますから」


「貴方は!それ以前に
ガイコツでしょうに!!」


「あっ!!そうでした!」


「………ι
それに噛みついただけで
ゾンビになりませんから!」




「そ、そうですか?」



「まったく………
ん?それよりアレは?」


リューマは
部屋の奥を指差す



「ヨホ?あぁ、ピアノですよ」


「ピアノ………
ご主人、弾けるので?」



「ええ、音楽家ですから」



「ヨホホ!
一曲、頼んでも宜しいかな?」



「ええ、喜んで♪」



ブルックは椅子から
腰を上げ
軽い足取りで
ピアノまで歩いてゆく



そしてピアノの前の
椅子に座り手慣らしに
優しく鍵盤を叩いた



ポロロ〜ン♪




薄気味悪い船内に響く
甲高い音律


ここが廃船だとは
思えない程の
艶やかな音色が


流れて出した
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ