ONE PIECE

□一粒
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夕食を終えても
やはり 奴は
姿を現さなかった


空になった食器を
一人黙々と洗う


全て洗い終わり
身の回りの片付けが
終わる頃には
仲間達は既に
床についていた



静かになった船内を
見回るかの様に
コツ・・・コツ・・・
と足音を奏でながら
歩きだした



甲板に出ると
少し冷たい風が
サンジの髪を揺らす




船壁に背を付け
煙草とジッポを取りだす



カチッ カチッ・・・ジュ


煙草に火を付け
なに気無しに空を見上げ
静かに煙を吹いた



「うっ寒ぃッ」



身震いを抑え
またコツコツと
足音を残して
船内に戻る



再び 誰も居ない
厨房に戻る



「さぁて、そろそろ・・・」


独り言を溢す




ガタ・・・・



「ん?」


厨房の奥からの
物音が耳に入り込んできた


「なっ!ルフィ!
てめぇまた!勝手に」


「んあ?!」


「げっ!マリモ?!」
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