ONE PIECE

□痛み
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無言で受け流す
つもりだったが
不意に奴から
出た言葉に
過剰な怒りを
覚えてしまった



「それとも、ルフィに
妬いてんのか?」




船長は意地悪そうに呟く
その言葉の反動でベンは
奴の隙を作る事なく
瞬時に船長の
胸ぐらを掴み
そのまま押し倒した

ドサッ!



「痛っ!」


ベンは暴言を吐く事もなく
奴の白いシャツが
くしゃくしゃなるくらい
強く掴んでいた


ベンは、船長を睨むが
乱れた赤髪が
奴の目を隠して
何も察しれない

だが 奴の口元が
緩んでいるのに
気付いた時は遅かった

してやった!と
言わんばかりの
皮肉な笑み


そうやって
あんたは いつも
ヘラヘラして

人がどれだけ
心配しているかなんて
知りやしない

俺は片腕を失った事を
怒っているんじゃない!

腕一本なんだぞ?
痛いなんて
安い台詞じゃ
済まない程の苦痛
弱音一つ吐きやしねぇ


副船長である
この俺にさえも

あんたにとって
俺は何だ!!!
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