リューマ×ブルック(BL)

□希望
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「私はもう違います」




「何を言ってるんですか!
貴方は紛れもなく
私の影なんですよ」




「いいえ
もう私は誰の影でもない
そう……貴方のでもない」



「……………」





「見えるでしょう?!
この肉体………
そしてこの声帯………
私はただ貴方の足元で
物言えず従い続けるだけの影ではない!」



「………………」



「私はね
命を手にいれたのです!
モリア様の、お力によって」




「違う!!
貴方はゾンビなのです
私の影で操られている
ただのゾンビなのです」



「それが何ですか?
現に私は生きている」



「違う!
そんなの生きてるとは言わない」




「ヨホホ!手厳しい事を
目の前でお話している
この存在を貴方は
認めざるおえないでしょう?」



「……み、認めたりするもんか!」



「ふぅ…………
貴方、私の主人ならば
私に命が宿った事を
祝福してはどうですか?」



「ふざけないで下さい!」



「ヨホホ……
何を熱くなるのでしょうか?」






「影が……影が無いと言う事が
どういう事か分かりますか?」




「さぁ?知りませんな」





「陽の光を浴びて
生きていけないのです
つまりは光を浴びれば
私は死んでしまう…」




「なるほど。それは不敏
しかし、考え方によれば
この霧深い森でならば
貴方は死ななくて済む
そうでしょう?」




「勝手な事を言うな!
私には、どうしても行かなくては
ならない場所があるんです!!
私の影なら分かっているはず」




「今更、貴方が何処に
行きたいなんて
私には関係のない事」




「関係ない?
貴方、それでも私の影ですか!
ラブーンとの約束!
忘れたなんて言わせませんよ!」



「約束…………?
ヨホホ!まだそんな事を」




「なんだと………?!」
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