ONE PIECE

□黒髪
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船のクルー達が
既に寝静まった真夜中


満月の和かい光が
船内部への扉の
隙間に射し込み

真っ直ぐと線を描く様に
床を金色に照らす


珍しく寝付きが
悪いゾロは
何をする訳でもなく
フラフラと船内を
歩いていた


カチャ・・・・





甲板の方から
何やら音が聞こえる




ゾロは気配を消し
甲板へ続く扉の横に
身を寄せる



「ん?」



そっと扉を開け
甲板に足をつける



テラスで誰かがいる



やけに明るい所為で
すぐに目星はついた



「ぁ?ロビン!
おめぇ何やってんだ?」



その声に驚く仕草を
見せる事なく
ロビンは振り向く


「あら剣士さん
起こしちゃったかしら」



「いや、別に」




「ごめんなさいね」


ロビンはそう言うと
優しく微笑んだ




「ぁ、いや・・・・
寝れなくて
トレーニングでも・・・って」




「ふふ、剣士さんも
大変なのね」



「ぁ、いや・・・・・・」



正直 こいつと
二人キリになると
借りて来た猫の様に
変な緊張が走る



「今夜はいい月だわ
綺麗・・・・・・」


ロビンは
再びテーブルに向き
置かれたカップを手にする



「あ?
おー満月か・・・・・」


「ええ・・・・・・」
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