リューマ×ブルック(BL)

□桜木
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時の刻みも分からないまま
静かに夜が更けてゆく



ブルックはいつの間にか
眠り寝息を漏らす



「ん?オヤオヤ………
こんな場所で…」



リューマは
気持ちよく眠るブルックの
頬骨を掌で覆い
親指で優しく撫でる



ヒンヤリした彼の
掌の感触に
寝息混じりに
甘い声を漏らす





「…………ご主人
風邪を引きますよ」




「………んぁ?」



リューマの囁きに
生温い声で反応をみせる




「こんな場所で眠っては
風邪を引きますよ?」




「ぅん………」



カタコトで返事をするが
再び寝息を漏らすブルック




「ふぅ………貴方ね…」




「………ューマさ……
もう………少しだ…け
寝か…………スヤスヤ」




「…………結構
眠りなさい」




ブルックの睡魔の強さに
負けたリューマは
無防備な彼の上半身に
腕を回し抱き寄せた




「………………」




「………………」





「…………………?」





「…………………リューマさん」






「?!」





「……………ドキドキします」





「…………それが何ですか
私にはどうでもよい事だ」





「ぃぇ、
貴方の鼓動……が」






「…………失礼ですね
鼓動ぐらい私だって」





「そうじゃなくて……
脈拍が速い……」





「…………?!!」





「何だか変な感じです」





「……………嫌なら
帰りなさ………」





「お休みなさいッ!!」



ブルックは撤回するかの様に
リューマの腰に
腕を回し顔を埋めた






「………………ぇぇ」





今宵は
妙に落ち着かない
私の鼓動…………







end
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