LA - テニス
□04-06 携帯連載
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最初に出会った時は私たちは同じ病院にいて、保育器に入っていたという。
その証拠に私たちが産まれた病院は同じ。
誕生日は二日しか変わらない。
幼馴染み
でも、それはその時だけの幼馴染み。
その後、転勤族の私たちは父の仕事の都合で移動、また移動…。
次に私たちが出会ったのは小学二年生の時だった。
「ゆいちゃんはココにしばらくいたコトがあるんだよね」
隣に住んでいた人は私を知っていた。
そして、そこに住んでいた少年は同級生で幼馴染みだと知った。
それが忍足侑士。
同じ病院で産まれ、同じ保育器に入っていたという少年。
「ゆい〜」
人懐っこいわけじゃない私と少しマセた侑士。
仲が良くも悪くもなくて、それでもご近所だから遅くまで一緒に遊んでいた。
時には泣いて、泣かせて。
喧嘩して仲直りして。
決して『好き嫌い』なんかに当てはまらない二人だった。
私はまた転勤して、それ以来、その幼馴染みのいる街へとは戻ることはなかった。
転校したのは小四の時だった。
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