LA - テニス

07-08 携帯短編
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「樺地ー!!」
「う、ウス…」
「お前だけは信じてたぜ!!」

いるじゃん、いるじゃん、いるんじゃん!
ちゃんと観てたヤツいるんじゃん、最高だぜ!

「……で、何やねんソレ」
「だーかーら!」

てか、まだ分かってねえ侑士最悪。
もーお前とはダブルス組まねえよ、絶対。
つーか、俺は樺地と組む。意地でも組む。
来年は樺地とダブルス組んでやる!

「……某局の大河ドラマ、ですか?」
「今更気付くなよ、バカシ!」
「いや…興味なかったですから」

ハッ!お前とも二度と組むか!バカシめ!
興味ねえとか言うな!下克上のくせに!
俺はわざわざ録画までしたんだぜ?
全50話、全部録画して…ビデオテープ数本だ!

「で、そのドラマが何だってんだよ」
「武田信玄の話ですよね」
「毘沙門は上杉謙信。川中島の戦い、か?」

ん?細かいコトはよく分かんねえけど…
まあ、ソレだ!ソレがテーマなんだけどよ。
肝心なのはソコじゃねえし!肝心なのは…

「……謙信役が、」
「この俺だー!!」

「我、毘沙門なりー!!!」て、
叫ぼうかと思ってたけど睨まれたから止めた。
また殴られたらたまんねえし、跡部容赦ねえし。

「……意味分からん」
「俺も同じく」
「……元々向日さんは意味不明ですよ」
「日吉、それは言いすぎ」
「湧いたんだろ、捨てて来い忍足」

ちょっ…待て待て!
もう少し模索してくれよ、頼むから。
折角、樺地が気付いたってのに…

「ちょっ…」
「もうしゃべんな」

跡部からの一喝が静かに浸透。
日吉も鳳も冷たい視線で俺を見て、
侑士は小さく首を振って跡部に賛同。
宍戸を見たけど…フイッてされる始末。

「お…お前らなんか嫌いだー!!」

……後は頼んだ樺地。
何が言いたかったのか、説明しといてくれ。
泣きながら去る、テニス部の部室。


(完結編)
2007年に放送された「風林火山」
Gackt氏が「我、毘沙門なり」と叫んでたことにより作成。
よって、岳人が主役なのでした。

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