LA - テニス

TRAGIC LOVE
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『帰ってくれ』


一言もその話題には触れず…私はいつものように普段のままでいたかった。

「わかった。帰るね…」

「……」

ひらひらと手を振られ、たったそれだけの見送りだけで部屋を出た。





理由なんて

聞けやしない



理由を知るのは

恐怖以外にない





彼は外面だけの冷たい男なのかもしれない。


いつもは優しい男を演出しつつも、本性は面倒なことが嫌いな…冷酷な男なのかもしれない。




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