LA - その他
□私立荒磯高等学校生徒会執行部
5ページ/5ページ
通常的日常〜生徒会編〜
「会長。お茶をお持ちしましたよ」
二人きりの生徒会室で松本は、執行部の出した何枚もの報告書という名の始末書を読んでいた。
「ありがとう。そこに置いといてくれ」
「…執行部からの報告書ですか?」
「そうだ。誠人たち、派手に暴れてるからな。報告書が耐えない」
松本は溜め息をつきながらもなお、報告書を眺めている。
そんな松本の姿を橘は微笑ましそうに見つめる。
「それでも久保田君を信頼しているからこそ、執行部にいるのでしょう?長い付き合いでしょうからね」
「…別に。ただ敵にはまわしたくないな」
確かに松本と久保田は、かつて中学時代に同じ執行部として共に過ごしていた。
だからこそ、お互いをよく知り、信頼出来る反面、敵にまわしたくないと思っているのかもしれない。
「でも、それは味方にもしたくないってことでしょう?」
橘がにっこりと微笑む。
その言葉を否定することも肯定することもなく、ただ笑みを浮かべている。
「会長の意外と冷たいところ、好きですよ」
「俺も意外にキツいところが好きだ」
二人きりの生徒会室でお互いに不気味な微笑みを浮かべる。
これがごく普通の日常だったりする…。
END