LA - その他

□女神異聞録ペルソナ
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夢か現実か…

わからなくなる時がある。





Dream in Past





「Kei、掲示板に貼り出されてますわよ」
「…この間の中間か?」
「総合ではまた負けましたわ」

目を開ければそこは教室。
人が群がる掲示板を指差す桐島は悔しそうにそう言った。
隣には涼しそうな顔をした藤堂。

「南条ってばまた一位〜?」
「勉強だけが取り得なおぼっちゃまだからなぁ」
「つーか、お前らも下から一番争ってるんじゃん」

綾瀬、上杉、稲葉…
これはデ・ジャビュというヤツか?
確か、前にもこんなコトがあったような…

「…Kei?」
「いや…」

立ち上がって掲示板に寄ってみれば…
俺、桐島、藤堂の順番で並んだ成績表。
やはり、この成績順にも見覚えがあった。

「ぼっちゃまの脳味噌、分けてほしいぜ」
「脳味噌分けてもらっても使わなかったらムダだし〜」
「んだと、アヤセッ」


これは…夢か?


「南条も何とか言えよ」


それとも…過去か?


「…南条?」








考えるだけの思考が足りない。

昨日までの自分を…

思い出すことが…








「…南条ッ」








「…黛?」
「やっと起きた…」

氷付けの学校。
そこでようやく現実に戻された。


雪の女王の仮面…
氷の像となった冴子先生を助けるために
学校を元に戻すために鏡の破片を捜して…


「アンタまでヒュプノスの催眠に掛かったのかと思った」

黛が溜息をついて安堵する。

「…ちょっとした仮眠を取っただけだ」
「アヤセもまだ眠い〜」

制限時間のついた塔で眠ってしまうなんて…
俺もどうかしてる。



「…悪い夢でも見たかい?」





悪い夢?

この世界の方がよほど…





「過去を夢見ただけだ」





取り戻したい。

取り戻さないといけない。





「…さぁ、行こうか」





END
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