ときメモSEED
□1年目5月
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「浮かない顔してどうしたの?」
授業に遅れた私にフレイがこっそりと話しかけてきた。
「うん。ちょっと…。ね、フレイはキスしたことある?」
「何々?早速彼氏でも出来た?アスランモテそうだもんねー」
「違っ!そうじゃなくてー」
「お喋りは授業中が終わってからにしてもらおうか?」
目の前に白衣が広がる。顔を上げるとクルーゼ先生が私達を見下ろしていた。
「すみませーん。気を付けます」
フレイがおどけた調子で答える。続けて私も謝った。
「駄目だな。二人には罰として授業が終わった後、後片付けをしてもらおう」
悪戯を考える子供のような顔で笑うクルーゼ先生。仮面の所為でよく見えないけど、あんな顔もするんだ。