ときメモSEED
□1年目5月
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5月になったけど結局私はどの部活にも入部していない。迷っている内に時間が過ぎていってしまった。
フレイと一緒の吹奏楽にすれば良かったかな?でもラスティ君も美術部に誘ってくれたし…。
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音にハッとする。
しまった。考え事をしてる場合じゃない。急がなきゃ授業に遅れちゃう!
走り出したその時、急に目の前が暗くなった。
チュッ。
………痛。
何だろう今、唇に何か…。
「っ…大丈夫か?」「は、はい!」
今気が付いた。私ってば知らない男の人を下敷きにしていたんだ。慌てて立ち上がる。
「あの、すみませんでした」
「一年か?…怪我はないな?」
頭を下げて謝る私をその人は怒ることもなく気遣ってくれる。
あれ?この人確か入学式で…?