新リクエスト小説

□桜様リクエスト、チャンスを逃すな(争奪戦?)
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「…うん。ありがとうイザーク」
強引なイザークに微かに微笑みかけるアスラン。
「気分悪いのか?熱か?」
心配そうに覗き込んでくるイザークだが、頭の中でこれはチャンスだ!と考えていた。
「平気だよ…」
「アスラン!」
突然イザークはアスランに覆い被さる。
「休暇の予定はどうなっている?」
「えっ…?」
「誰と過ごすんだ?」アスランに乗っかり、イザークは顔を近付ける。
「イザーク…あの…顔が近いよ?」
至近距離に顔があって恥ずかしいのか、アスランはほんのりと頬を染める。
「お前…可愛いな…」「えぇっ?!」
可愛いなどと言われ、アスランは真っ赤になってしまった。
「目瞑れよ…」
「あっ…何で?」
「いいから…」
逃げようにもイザークに乗っかられて身動きが取れない。
アスランは仕方なく目を閉じた。

(一歩リードだな…)
イザークは不敵に微笑むとアスランの唇を塞ぐ――その直前、
「アスラン!倒れたって……な、何やってんですかイザーク!?」ドアの開閉音と共にニコル登場。すぐに近寄りイザークを引き離す。
「アスランに何やってんですかぁ〜!」
「っ…邪魔をするな!」
折角のチャンスを邪魔されイザークは怒っていた。だが勿論ニコルも怒っている。
「心配になって来てみればこれですか!病人に手を出すなんて…最低です!」
「煩い!貴様の所為で…」

(キスできなかっただろうが!)

イザークは怒りに震えている。
「二人とも落ち着いて…」
頬を染めながら、オロオロと慌てるアスラン。

((か、可愛い!))
二人の気持ちは見事シンクロした。
「ニコル…イザークは僕をからかおうとしただけだよ?」
にこにこ〜と疑うことを知らない無垢な笑顔。

(違うぞアスラン!俺は本気だ!)
(アスラン…そんな純粋なところが好きです!)

「僕は大丈夫だから二人とも心配しないでね」
「いえ!僕はアスランの傍に居ます!」
「俺が居る。貴様は帰れ」
ニコルとイザークは睨み合った。
「ありがとう…でも本当に大丈夫だよ?ちょっとクラクラしただけだから」
「もしかして…邪魔ですか?」
しゅん、と落ち込んだように上目使いでニコルはアスランを見る。
(僕は可愛い系キャラなんです!)

自分のキャラを最大限に生かしたアピールだ。
「そ、そんなことないよ!」
悲しそうな顔をするニコルを見てアスランは慌てた。
見事(?)騙されている。
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