修期生・予科生を共に一週間ずつ単独寮で過ごし残り二週間は集団寮に仲間入りをする。
長期(中等)の場合二の下:1ヶ月、二の上:3ヶ月、一の下:3ヶ月、一の上:3ヶ月という風に、定められている期間が経てば必ず審査会で進級可否を決定される仕組みになっている。もちろん違反などなく無事故であれば進級し帰れるが逆に二年間苑に居続けている生徒も少なくない。二年経てば満期なので絶対に出られる。
集団寮は当時大きくわけて三つ。短期寮が一つ離れにあり、長期寮は隣り合わせに二つ並ぶ。必要以上の会話は許されないなどその他にも小さな決まりが寮毎に多々あり、慣れるまではバタバタと一日が過ぎる。自分なりにやってきた結果、初めての進級をクリアする事が出来た。
バッジは黄色だ。そしてどんな生活をしているのかというと、まず集団寮の中は四つの部屋に四人ずつ分けられ更に一人部屋が二つある。「イチシツ・ニシツ・サンシツ」…と呼ぶ。食事や学習、集会などのためのホールがありそこには室毎に座るテーブルと流し台、TVが設置されている。教官室には中の音が漏れない技術が施されておりドアが閉まっていれば中で先生達が何を話しているか一切聞くことは出来ない。かと思えば夜中寝静まっている間、教官室内ではデスク脇のスピーカーから寮内の音が見事に響く。先生が見回っていない事に安心し、話でもしだす生徒がいても無論全てキャッチされ即刻調査・謹慎である。教官室のこの秘密を知っているのは多くいないはずだ。ある偶然のお陰で知ってしまっただけなのだ。
平日は朝、寮集会を開き前日の月目標達成度を室長が発表し合う。次は身支度をして昨夜当直の先生を送り今夜当直の先生を迎える。そのまま出寮し苑内の全生徒が集まり整列して朝礼が行われる。主にラジオ体操、苑長の話、今月の歌を合唱、日課伝達などだ。日課とは自分が属する科毎に分かれ作業する、他に除草作業やイベント事、行事の練習など一年通して様々である。土、日は基本的に休みとして考えられているので制服は着用せず外で30分の運動をする以外は寮内で自習をしたり読書をしたり静かに過ごす事が多い。毎週日曜日は昼食後から大掃除が始まる。そして昼食後のNHK連続ドラマの鑑賞は絶対である。日曜は中学生日記を観る。また週末の夜の余暇にも希望者はTV鑑賞。自分の生活態度次第で全てが決まる。

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