BSR夢
□会いに行く
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「…ごめん、家康」
「本気か名無しさん?何かの冗談じゃ…」
「本気だよ…」
「そうか…」
切なそうな顔をする家康
貴方にそんな顔は似合わない…
でもそんな顔にしたのは私のせいだ
最低だ、大好きな家康を裏切ってまで戦から逃げるんだもん…
「ハハハ…私、情けないよね」
次々と溢れる涙…
もう自分でも自分の気持ちが分からない
何かと何かが混ざってぐちゃぐちゃしている感情
「名無しさん…情けなくても良い、情けが無いよりずっといい」
ギュッと抱き締められると懐かしい暖かさが心の底まで染み渡る
胸の奥から何だか分からないもの、気持ちが込み上がってきた
「どこか遠くに逃げても良い、隠れても良い、だからワシが会いに行く…それでいいな?」
「裏切るのにそれでも尚、私を探してくれると言うの…?」
「探すのでは無い…迎えに行くんだ。この天下二分の戦が終わったらきっと名無しさんを迎えに行く、それまで待っててくれるか?」
「うん、うん…何処かで待ってるよ」
きっと家康が迎えに来てくれると信じて…
後書き→
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