書物
□修学旅行
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そんな訳で七人隊一行(-2)は修学旅行に出掛けた。
銀「ギシギシギシギシッ」
蛇「いやぁ〜風が気持ち良いぜ〜」
銀骨に乗った七人隊一行(-2)は海の見える道を通って伸び伸びと過ごしていた。
蛮「潮の香りか……久し振りだな」
睡「お、煉骨何やってんだ?」
煉「あぁ…ちょっとな…」
蛮「なんだ…油??」
煉「そうだ、こまめに差しとかないと銀骨が錆びちまうからな」
睡「へぇ〜」
蛇「なぁ銀骨〜どこ行きてぇ〜?」
銀「ギシッ?ギシギシギシッギッシギシギシ」
蛇「煉骨の兄貴〜訳して〜」
煉「蝶々がいるところならどこでもいい、だとよ」
蛇「蝶々〜?興味ねぇな…却下!」
銀「ギシシッ!??…ギシギシ……」
蛇「やっぱここまで来たら海だよなぁ〜……よーしっ!あの宿に決ーめた!」
蛮「俺アイツが「よーしっ」って言う度に嫌な予感しかしねぇ」
睡・煉「……同感だぜ」
3人の溜め息を無視して蛇骨は海の近くの宿を目指して銀骨を前進させた。
女中「いらっしゃいませ」
蛇「おう!いらっしゃったぜ!」
女中「クスッ、何名様ですか?」
蛇「え〜っと…ひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ、いつ、むぅ、なな………あれ、2人いないから………あれぇ?」
煉「4人だ、一泊で頼む…あと部屋は二つ用意してくれ」
蛇「おぉ!」
蛮「流石偽坊主!」
睡「なんで二つ部屋頼むんだ?」
煉「夜ゆっくり寝たくなかったら一つでいいぞ」
睡「いや……結構だ…」
女中「では、こちらにお名前をご記入下さい」
煉「あぁ………………これでいいか?」
女中「はい……あら?」
骸骨 一郎、次郎、三郎、四郎
女中「ご兄弟ですか?」
煉「あぁ…まぁな」
睡(お前もっといい名前なかったのかよ)
煉(仕方ねぇだろ!もろに七人隊なんて書けねぇし、咄嗟に思い浮かばなかったんだよ!)
蛮(一郎ってなんだよ!だせぇにも程があるだろ!)
蛇(骸骨ってどんな名字だよ!アッハッハッハッ!)
女中「あの……お支払いは○○○両になります」
煉「高っ!!」
女中「えぇ、一応この辺りでは高級な宿ですから…無理にお勧めは致しませんが…」
蛇「あぁ、平気平気、こいつの奢りだから」
煉「俺かよっ!!」
*****
女中「それではごゆっくりどうぞ」
4人を部屋に案内して女中は静かに襖を閉めて立ち去った。
蛇「蛮骨の兄貴〜見てみろよ!海だぜ海っ!」
蛮「あぁ、海だな」
窓から身体を乗り出してはしゃぐ蛇骨を微笑ましく思いながら、蛮骨は部屋を仕切っていた襖を開け中を確認した。
蛇「ん?何の部屋だ〜?」
蛮「夜伽の部屋だ……気が利くじゃねぇか」
蛮骨の背中からひょこっと顔を出した蛇骨は首をかしげた。
蛇「夜伽…?」
蛮「要するに子作りだな」
蛇「へぇ〜………うおっ!!?」
途端蛇骨の視界は反転した。
蛮骨は蛇骨に馬乗りに跨がり着物の帯を解いてやる。
蛮「ま、この蛮骨様がありがた〜く使ってやるよ」
蛇「フッ……仕方ねぇ兄貴だなぁ〜」
どちらともなく口付けを交わし、日が高いにも関わらず行為を開始し始めた。
*****
煉「なぁ……睡骨…」
睡「……なんだよ」
煉「俺達……なんでここにいるんだろうな…?」
睡「………………財布だろ……動く…」
煉「……………そうか……」
睡「………………」
煉「………………」
睡「…………風呂、入りに行かねぇか…?」
煉「………………あぁ、そうだな…」
蛮骨達の隣りの部屋では、旅行に来たとは思えない程落ち込んだ2人が、それぞれ浴衣を持って風呂場へ行く準備を始めた。
煉「…………あ」
睡「……あん?」
煉「……銀骨に…油……」
睡「あぁ……差さないとな……」
煉「………あぁ」