年齢制限
□このままグロテスクに息絶えよう
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私は彼が好き。
彼は私のことなんてどうも思っていないはず。
抵抗さえしなくなった彼の身体を見て、私は満足する。
抵抗しないんじゃない、もう動かない。
彼は私と一緒にいることを拒んだ、だから
殺 し た
もう動かない代わりに、私の元から離れようとはしない彼の身体を私はそっと抱きしめる。
「これが幸せってこと・・・・なのかな・・・」
過程がどうであれ、私が彼を手に入れた事実は変わらない。
「これからも・・・ずっと一緒だよね・・・ベル」
でも、彼が死んでから三日が経ったころだった。
音のない暗闇にいるだけで気が狂いそうになる。
彼の声が聞きたい
彼の話が聞きたい
彼の温度が知りたい
彼と一緒にいたい
彼の息が感じたい
・・・・・・割れるような頭の痛みにおかしくなりそうになる。
でも、どんなに彼の存在を願っても、
モウカレハイナイ
ワタシガコロシタカラ
暗闇に響く私の悲鳴。
目を閉じれば血にまみれた彼の姿が浮かんだ。
目を開ければ闇の中。
生きてるときも彼の存在が私を苦しめた。
私の元から彼が逃げるんじゃないか、と。
死んでからもその存在が私を苦しめるなんて。
こんなこと予想すらしてなかった。
私はくらくらする頭を押さえながらベルの身体に声をかける。
「生きてても死んでても私を苦しめるなら、私が死ぬしかないでしょう?」
私はククッと自嘲の意を込めた笑いをこぼした。
「貴方が好きだったはずなのに」
「どこで道を踏み外したのかな」
血に濡れた彼の口が少しだけ歪んだのを確かに見た。
「貴方なんて大嫌い」
死ねばどこかでもう一度貴方と出逢えるでしょう。
もっとも、私が向かうのは地獄だけれども。
狂うことを貴方が望んだんでしょう?
@
あとがき
暗い話だ。
個人的には、ベルは本当はクロームのこと好きだったという裏設定がついてます。
ベルはクロームのこと好きだったけど、クロームはそれに気づかなくて殺しちゃった。
みたいな話ですいちおう。
ベルからの想いは全く記述してないので一応「ベル←クローム」としてあります。
個人的に、ベルは好きになった相手を殺したりはしない気がします。
逆にM.Mやクロームのほうが狂愛向きだと想います。
でも、クローム←ベルも好物なんで、狂愛チャレンジしたいです。