年齢制限

□また地獄で会いましょう
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暗すぎる廃墟。




音のない空間。



私はヒトリでその空間に座る。








言葉で表すなら「地獄」





どう足掻いてももう抜け出せない漆黒。







ふと視線を光のさすほうに向けると、透き通るような金髪を血に染めたベルが立っていた。






「・・・またやられてるの?」



一時は「天才」ともてはやされた少年にそのときの輝きはもうなく、すっかり色褪せたままそこに存在していた。






「ちょっと痛いけどいちおう大丈夫」







ずいぶん前に私と駆け落ちしようとボンゴレから連れ出したベル。
そんなに世界は私たちを愛していないから。




もちろん駆け落ちなんて出来るわけがない。



それ以来、この地獄にずっと生きている。







「なぁ、髑髏」



「なに?」



「俺たちここで生きている意味あんの?」





私はその言葉を待っていた。




おもむろに懐から赤い液体を取り出す。
ボンゴレで働いていた時代に隠れて入手した劇薬。





いってきたらせば地獄へと。








しばらくたって横たわった彼を見て私はつぶやく。






「ここも地獄。たどり着くのも地獄」






悪魔と髑髏が出会っても天国には行けない、といつしったんだろう。










私は赤い液体をのみこんだ。





天国へ逝くのは私たちには遠すぎた夢














わな

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