復活文

□暇つぶしのランデブー
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「え、今日オレオフ?」



オレは壁にかけられた任務表を見て、そんなまぬけな声を出してしまった。



オレの声を聞いて、スクアーロが顔を出す。



「あ゛ぁ!?何寝ぼけたこと言ってんだぁ?」





最近ずっと任務が入っていたから、こんないきなり休みをもらえるなんて嬉しいような退屈なような微妙な気分だった。




任務に出るメンバーを見送ると、オレは本部内をうろつく。





任務に出ているときは時間がいつもいつも足りないと思っていたものだが、こうして暇をもらうと意外にいちにちとは長いものだと感じる。






「たいっくつ・・・!」



オレはそう呟き、またうろうろし始めた。





すると、





なぜかこのヴァリアー本部内で窓をふいている奴がいた。



見覚えのある後ろ姿。
細い腕。






「なにやってんだよ、クローム」




「あ、ベル。今日は・・・非番なの?」



クロームはオレの質問なんて無視してそう返した。



でも暇してるオレにこれ以上の道楽なんてない。





「なぁ、お前今暇ならちょっと付きあってくんねぇ?」


「つ、付き合う!?い、いや!!だって私・・・!掃除が・・・!」



何を勘違いしてんだが知らんけど、







「王子の命令はきちんと守るもんだぜ?」








クロームはオレのその一言でノックアウトされたように顔を赤くさせた。




「きーまりっ!じゃ、どっか遊び行こーぜ!」





オレが本部から引きずりだしたあともぶつぶつ言ってるクロームに、オレは微笑む。





「せっかくの王子の休日なんだから、お前使って満足させてもらうぜ?」





クロームはまたも顔を赤くさせ、オレの背中をばしばし叩いた。








嗚呼、こんな仕草も可愛いと思ってしまうのは、





オレの頭も変な虫にでもやられたか。







クロームにはいつもいつも構ってやれなくて少しだけ申し訳ない気もしなくはない。


だからって、無理矢理連れ出すオレもどうかと思うけど。









でも、
いつも血に染まってるオレだから。






たまには







愛に溺れたって別にいいよな?










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