復活文
□恋の女神はオレの味方!
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オレの大事な大事なクロームに触るやつ、傷つけるやつはぜってー許さねぇ。
たとえそれが、
上司であっても、先輩であってもだ。
とことこと本部を歩く、クロームにふとスクアーロが声をかけてるところをオレは目撃してしまった。
スクアーロといえば女に疎く、声もかけられないようなやつだと、ヴァリアー内でも有名だったのに。
「う゛お゛ぉい!!!お前、甘いものは好きかぁぁ!!??」
オレはその言葉と、スクアーロから出る尋常ではない汗を見て、
デートの誘い
だと直感的に気づくことが出来た。
だけど、オレと違って色恋沙汰にはうといスクアーロのことだ。
やはり、不慣れなだけあってクロームは恐怖で目を見開いている。
「えっえっ・・・!す、スクアーロ・・・??」
「いいからぁぁっ!!!あ、甘いものは好きかどうか聞いてんだぁ!」
「ひわっ・・、あ、あ、あの・・・!!」
スクアーロの態度もどうかと思うけど、クロームのびびり方も半端ない。
もうお互いに腰が抜けてて、なんとも情けない。
「な、なんで、そんな・・・ことを・・・い、いきなり・・・?」
ここまで言われて気づかないのも珍しい。
まだクロームはデートの誘いだと気づいていないみたいだった。
オレは、
スクアーロのへたれっぷり、クロームの鈍感ぶりにひとつ溜息をこぼした。
「あ゛ぁっ!!もうめんどくせぇ!!いくぞ!!!」
スクアーロはそう怒鳴ると、一気にクロームの手をつかんで外へ出ようとした。
それはそれで続きが気になるところだ。
でもさすがにそろそろオレが止めてやんねぇと、クロームもスクアーロもどんどんひどいことになるだけだと思
い、オレは仕方なく影から出て行った。
「スクアーロ!それくらいで勘弁してやれよ、しししっ!」
オレが見てることなんてみじんも気づいていなかったふたりの表情が見事にシンクロする。
「ええっ、べ、ベルいつからっ・・・いたのっっ!?」
「う゛お゛ぉい!!!!い、いたなら早く言ええぇぇぇ!!!!!」
オレは凍り付くスクアーロを横目に見ながら、クロームの手を取った。
「なぁ、クローム。通りにさ、すっげーうまそうなケーキ屋があったから、一緒に行こうぜ?」
オレは王子的スマイルを浮かべクロームに話しかける。
するとクロームはとたんに嬉しそうな顔をして、「行く行く!!」と笑った。
オレは本部を出るとき、両膝を床についているスクアーロに声をかけた。
「スクアーロ!オレが帰ったら、女の口説き方教えてやるよ」
さぁお姫様、オレの手をとって
@
あとがき
ベルは女の口説き方慣れてるといい。
スクはそういうの不慣れな方がいい。
クロームはそういうの鈍感なのがいい。
鮫クロじゃない、あくまで べ ル ク ロ ← ス ク
でもこの話ならスククロでも十分いけると思うのはわたしだけでしょうか。