イナズマJ

□南雲晴矢少年の退屈から脱出する為の会議inファミレス
1ページ/1ページ





 とある日の、早朝。
 24時間営業のファミリーレストランで、5人の変人が特大のパフェを注文していた。

南「よし!5人揃ったな。
  これから第1回
 「俺達が宇宙人になってイナズマジャパンに襲いかかってみよう作戦を成功させるために、俺のしわいっぱいの脳みそとテメェらのツルツルでしかもメダカ以下の脳みそを全力でフル回転させる会議」
 略して
 「O(俺たちが)
  U(宇宙人になって)
  T(イナズマジャパンに)
  O(襲いかかってみよう)
  作戦を成功させるための
  O(俺の)
  S(皺)
  T(いっぱいの)
  N(脳みそと)
  T(テメェらの)
  T(ツルツルでしかも) 
  M(メダカ)
  T(以下の)
  N(脳みそを)
  Z(全力で)
  F(フル)
  K(回転) 
  S(させる)会議」
 を始める!姿勢を正して、れーーい!」

 1人で礼をし始める南雲晴矢少年に、同じテーブルを囲んでいる南雲少年の友人と思しき4人が持っていた、
幅広い年齢層が訪れるファミリーレストランにはあるまじきほど先端が尖っている箸やフォークを
プロ野球選手でも投げることが不可能と考えられるスピードで投げつける。


他「「「「ありがとうございましたーー!!」」」」



南「ギャアアアアアアアアアア!!!!!!」

 テーブルとその場の空気が南雲少年の血と叫び声色に染まった。
 けれど、それさえも友人4人が消し去ってしまい、南雲少年はテーブルにひれ伏す。

 ただいまの5人の席関係はこうだ。
 窓側に緑川氏、その隣に南雲少年。テーブルをはさんで向こう側の窓側に基山氏、その隣に涼野氏。
 最後に、テーブルの下に砂木沼氏。


緑「なんだよテンメェ!!
  昨日の深夜にいきなり電話がなるからよぅ、せっかくの温かい布団から出て受話器をとってみたら
  「明日の6時に駅前のファミレスに集合!あ、ジェミニのウェア着てこいよ!!来なかったり、着て来なかったりしたらお前んち、火の海にするからな!」
  とか叫ぶからなにかあったのかな、て考えながらお前のいう通り来てみたら、案の定アホな事言い出した!!
  俺、嫌だから!
  しかも俺とヒロトに限ってはイナズマジャパンのメンバーだから!!」

 半分死んでいる南雲少年の胸倉を緑色の髪の毛をした少年、緑川氏がつかみ怒鳴り散らす。
 白目剥いている南雲少年には、果たして彼の全力の叫びが届いたのか。
 
 彼の言う通り、彼らは今コスプレ的な衣装を身につけている。
 胸のあたりには、紫っぽい巨大な石がついてある服。そう。サッカーをするためのウェア。
 エイリア学園時代の黒歴史的なウェア。
 其れを見ただけで
「うへ、懐かしいw」
「そういや、あのころの俺たちは大変だったなー。キャラ作るの超ムズかった」
「『地球にはこんな言葉があるシリーズ』のこと?確かにあのときの【ピー】は今とぜんぜんちがかったね。目、すごいつり目だったし」
「結構声も変えてたんだ。のど飴は必須品だったよ」
「あと、髪型w」
「なんで今笑った?」
と、いう会話が軽くできる。
(個人情報もあるので、名前は控えさせてもらっています)

基「いいよね、晴矢と風介は俺たちみたいにピッチピッチの服じゃなくて。
  俺たち、ほら、ピッチピッチで寒いんだけど。あと、恥ずかしいよ。
  治さんなんてテーブルの下にもぐりこんでるよ。大人のプライドってヤツだよ。
  ・・・いいたいこと分かる?
  なんで晴矢なんかのどうでもいい作戦のための会議に俺たちが出席しないといけないのかな。
  風介はいいか、だってパフェ食べれるもんね。ピッチピチじゃないもんね。
  でもさ、俺たちにとってはさ、大迷惑なの、分かる?昨日の深夜、いきなり電話きた、って思ったら
  「明日の6時に駅前のファミレスに集合!あ、ガイアのウェア着てこいよ!!来なかったり、着て来なかったりしたらお前の髪の毛を茶色に染め直すからな!」
  とか叫ぶし。
  耳痛いし。
  俺、地毛だし。
  染め直すとか意味不明だし。
  ガイアのウェア、ピッチピッチだし。
  もう一度言うよ。いいたいこと分かる?
  帰っていいかな?」

 南雲少年の頭をわし掴みし、無理矢理自分のほうへ顔を向ける基山氏。
 ぎちぎち、と骨的な何かが軋む音がする。
 それでも、南雲少年の胸倉をつかんだままの緑川氏も緑川氏で残虐だ。

涼「もう、それくらいにしてあげなよ。
  晴矢は寂しがりなんだ。昔と同じく皆でバカがやりたいだけなんだよ。そうでしょ、晴矢?」

 涼野氏が隣で白目剥いている南雲少年に優しく語り掛ける。
 どうやら涼野氏は南雲少年が半分死んでいることに気がついてない模様。

南「・・・・・・・」←半分死んでるため、意識がぶっ飛んでいる

涼「どうしたの、晴矢。
  ・・・・そうか、恥ずかしいんだね。まったく、晴矢はちっとも萌えないツンデレだね。鼻で笑ってあげるよ。フッ」

基「マジで笑ったし(笑」

涼「おだまり。
  それにしても、今日の会議の内容を教えてくれないかな。
  目的が無いまま今日1日をここで過ごすのなら、それは其れでいいかもしれないけれど、やっぱり目的が欲しい。
  できるだけ大きいのを」

緑「どうせ宇宙に行く方法とか、魔方陣の練習とか、黒魔術の練習とか言い出すよ(ぼそっ」

基「そうだね。召還獣の飼いならしかたかも知れないよ(ぼそっ」

涼「おだまり。
  どんな音量で喋ったって、私には聞こえる。
  人間をはるかに超越し、人類より長く生き、人間よりはるかに聡いこの私はたとえ、すれ違う人がしているイヤホンから流れている曲でも聞き取ることができる。
  すなわち、君たちが話していることなんて、すべてお見通しだ。
  いいかい?私は凍てつく闇から生まれた氷の戦士だ」

基・緑「「よくねぇよ」」

涼「あ、ごめんね、愛しい晴矢。会話の輪に入れてあげなくて。
  それでどうしたんだい?さっきから黙りこくって。
  そうか。眠いのか。じゃぁ寝よう」

緑「なーにが、じゃぁ寝よう、だこの野郎。
  俺も寝たいよ!眠いよ!
  でも、帰れないの!!だって、自分の家は大切だもんな!火の海にされてたまるかっつーの!」

基「じゃぁ、緑川も俺と一緒に寝よう」

緑「ちょっと黙って?」

基「嫌だなぁ、緑川。恥ずかしいのかい?俺と一緒で」

緑「黙って?意識過剰め!」

基「うん、俺は緑川がツンギレなのを知ってるからね。
  どんな愛のボールでもしっかりキャッチ☆するよ」

緑「しつこいなぁ!
  もう俺嫌だ!帰るから!
  俺んちで、世界一落ち着くベッドで寝てくるから!
  さいなら!」

 変態な基山氏とアホな南雲少年と厨二の涼野氏に愛想をつかせた緑川氏は大またでファミレスを後にする。

店員「スペシャルジャンボハイパーパフェになります」

 そして、妙にでかいパフェがテーブルへ運ばれる。

基「あ、でっか!」

涼「人間を超越した私なら、こんなパフェなんぞちょちょいのちょいで食べきれる。
  なぜなら、胃と消化器官と消化酵素が人類にくらべて(以下略」







 翌日の夕方。

緑「やっべ、ゴリゴリ君当たった!
  食べようっと。
  あと、皆に自慢しよ」

 コンビニでゴリゴリ君の当たりくじを引いたらしい緑川氏が口にゴリゴリ君を加えて家路についていた。

 ひゅう。
 木枯らしが吹く。

緑「やべ、寒い。
  ・・・・・あれ、煙たくね?
  あ!火事になってる!」

 自分の家の方向から、紅の炎が燃えたかっている。

 どくり。
 嫌な予感がする。
 
 走って家につくと、案の定、家が燃えている。


緑「晴矢ぁああああ!!!!!!
  絶対ぶっ潰すぅううううううううううう!!!!!」












基「緑川、どうしたの!
  家?
  ・・・家が燃えたの!?
  そうか、大変だね。 
  
  て、いうことだ。
  俺の家に泊まりなよ。しばらく。いや、永遠に。
  俺の部屋、ベッド1つしかないけど大丈夫だよね?
  俺?
  俺はぜんぜん大丈夫☆
  ほらほら、俺の家に泊まりな!!」




緑「絶対晴矢ぶっ潰す!!!!!!
  覚えとけぇえええええ!!!!!!!!!」
















[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ