白夜の月
□出会い
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「てめぇ真樹に謝れっつってんだろ!」
ドカッ
「ガハッ・・・痛っ・・・・・・」
「真樹が先輩好きなのわかってて振ったくせに!いぃ身分だなぁおい!」
「っは、っく・・・・・・」
鳩尾に蹴りがヒットした。
地味に痛い。
視界がぼやける。
私、何か悪いことした?
「謝るまで許さないからっ!」
女達はそう捨て台詞を残すと、去っていった。
と思ったのに。
真樹の仲間達は、まだいたみたい。
「俺さ、真樹のダチなんだよね。ダチとしては、真樹があんな目に遭ったの許せないってゆーか!」
ガッ
「っつ・・・」
顔殴ったら・・・バレるじゃん・・・
こいつ馬鹿・・・?
「っはぁっ・・・カハッ・・・」
「てめーも調子乗ってねぇで・・・あ?」
目の前の男の腕を、突然現れた銀髪の男がぐっと掴んだ。
「そっちこそ調子乗ってんじゃねぇぞ。男が女に手ぇ出すってどういうことや。」
「本城っい゛・・・いだだだだだっ離っせ、」
誰この人・・・本城?知らないな・・・
彼が男の耳元で何かを囁くと、男達は顔を真っ青にして嵐のように去っていった。
「おい、大丈夫か?」
「・・・・・・貴方が大丈夫だと思うなら、大丈夫なんじゃないの。」
「大丈夫そうやないから聞いてるんだろ。・・・保健室行くか。」
「いいっ自分で行く・・・」
「はぁ・・・この足やったら歩けんやろ。・・・しょっと。」
「っ!」
「軽いな・・・行くぞ。」
「はぁ・・・」
抵抗するのも面倒だから、私は言われるままに運ばれた。
*