君はMorpho
□君はMorpho.Another Story
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○月○日。
天気は晴れ。
今日は、幸村先輩とデートの日です。
†尾行の代償†
―柳生視点―――
数日前、部室でこんな話題が出ました。
「明日って部活休みだろぃ? ラッキー」
「建立記念日っスよね」
丸井くんと切原くんの言葉に、私の隣で着替えていた幸村くんが口元を緩めました。
気付いたのは私だけかと思っていましたが、どうやら彼も気付いたようですね。
「精市、明日何かあるのか?」
やはり柳くんは気付いていました。
「ふふ…何でもないよ。じゃあ俺これで帰るから」
幸村くんはテニスバックを背負うと颯爽と部室を出ていきます。
それを見送ってから、柳くんが例のノートを開きました。
「ふむ…。どうやら明日はリオとデートらしいな」
「何だって?」
丸井くんや切原くん、そして仁王くんまでもが顔を上げます。
「デート? 聞いてねぇよぃ」
「いやおまえに言う必要はねぇだろ…」
桑原くんナイスな突っ込み、さすがです。
「いーなぁ幸村部長…リオとデート」
「……たるんどる」
なぜか顔を赤くして真田くんが呟きました。
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