君はMorpho

□君はMorpho.Y
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第25話 関西からの客1





―リオ視点―――

あれから、私は幸村先輩のところには1度も行っていない。


仁王先輩に告げたことは本当だった。

でも、もう傷付きたくないと逃げる自分がいる。


幸村先輩のことは、本当に好き。


でもまたああやって言われたら、きっと立ち直れる元気は出てこない。


どうしようもなくて、こうやってずるずると毎日を過ごしていた。





そんな、ある日のことだった。





「いや合同学園祭ってどんなノリだよ」

「珍しく冷静な突っ込みだな、琴音。データに加えておこう」



目の前に置かれた書類に突っ込みを入れた琴音に、柳がそう言った。

その横で苦笑いするリオは、困ったように書類を見る。



「跡部さんが言っていた学園祭って…このことだったんですね」



目の前の紙に書かれているのは、“合同学園祭”の文字。

しかもその下には“各校テニス部参加”の文字があった。


これは跡部主催らしく、各学校のテニス部が参加していろいろと競い合いをする学園祭らしい。

しかも分野はやけに幅広い。



「こーんなつまんないこと考えるなんて、跡部も暇よねー…」

「テニス部たるもの、学園祭ごときで負けてなるものか!」

「わーつまんないことに闘志を燃やしている真田も十分暇かー…」



琴音が毒付く横で、真田が1人燃えている。







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