君はMorpho

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第6話 勘違い





「幸村〜、学校にこんなものが届いてたわよ」



放課後の部活の時間、琴音が大きな封筒を持ってきた。


それを受け取り中身を見た幸村は、めんどくさそうに言った。



「レギュラーは部室に残って。話がある」

「赤也はどこに行った? 姿がないが…」

「ああ…切原なら、仕事してるリオちゃんにウザイぐらいくっついてたわよ」



琴音の言葉で一時的に全員がフリーズした後、幸村が笑顔で言った。



「連れてきて。2人とも。」








部室に入ったレギュラーとマネ2人は幸村を中心に座る。

封筒を持っていた幸村は、それをそっと机の上に置いた。



「再来週、近県大会があるらしい。」

「「「近県大会?」」」



ほぼ全員の声が重なる。



「何ぜよ、それは」

「近場の学校を適当に集めて試合するんだって。シングルス団体戦で」



仁王の疑問に琴音が答える。

リオはそれをボードの予定表に書き込んでいる。



「ちなみに出場できる人数は5人に補欠1人。すべてシングルスだ」

「5人!?」

「またビミョーな」



それぞれが不満の声をあげる。



「何を言うか。王者立海のレギュラーが…たるんど」

「うるさい真田。大体なんで開催地が東京? 俺達に出向けっていい度胸だね」

(((怖っ)))



幸村が一番不満そうだとは、誰も突っ込めなかった。

笑顔で毒を吐く幸村を余所に、琴音が参加用紙を取り出した。



「で。誰が出るの? クジにでもする?」

「俺は辞退する」



真っ先に言ったのは柳だった。







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