君はMorpho

□君はMorpho.U
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柳がリオに視線を向ける。



「ふむ。偵察の意味無いな…」

「ごもっともです…」



リオが肩を竦める。



「バレてしまったら、そのときはそのときですから。今は出場者を決めてしまいましょう。」



柳生がそう言ってリオの肩をぽんとたたく。

幸村はにこりと笑った。



「俺は出るよ。鳳と宍戸の五感を奪うついでに…記憶も奪うから心配しないで」

「いや心配するよ。ついでに同情もね。」



怖いもの知らずの琴音はそう口を利きながら、用紙に幸村の名前を書く。



「俺も出よう」

「私も出ます。」

「俺もっス」

「じゃあ真田に柳生に切原っと…」



琴音がすらすら書いていく。

リオも慌ててボードに書き込んだ。



「あと1人は?」

「仁王か丸井かジャッカルだね。どうする? できれば記憶奪えるヤツがいいんだけど」

「まだ引きずるか。そのネタ。」



幸村が笑いながら琴音を見る。



「なに琴音。俺にケンカ売ってるの?」

「あんた黒すぎ。リオちゃん絡みだと特に。」

「そう? まぁウチの可愛いマネだしね。」

「残念だけど幸村。リオちゃんにさり気なくアピールしたんだろうけど、リオちゃんあっちで丸井に捕まってるから」



琴音が示した先には、リオと楽しそうに話をしている丸井の姿がある。



「リオ、俺が出るから差し入れ頼むぜぃ」

「本当ですか? 先輩、妙技楽しみにしてますね!」

「惚れるかもしんないぜー?」

「ふふ。期待してます」



2人を見た幸村の表情が強張る。

琴音が肘をついてクスリと笑った。







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