「私のずっと愛している人」
□素直になれなんて馬鹿げてる
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「いいかげん、素直になりなよ」
「あなたに言われたくないわ・・・・・黒羽君?」
素直になれなんて馬鹿げてる
ここは阿笠邸。GW中の午後。
どこかの名探偵さんは昨日から事件、博士は学会。
なぜかいきなり訪れてきた天下の怪盗さんと二人きり。
「大体、素直になるのはあなたの方なんじゃない?」
「え?俺・・・?」
「そうよ。幼馴染の子がいるんでしょ?それになんで私が素直にならないといけないのよ」
志保はいれたてのコーヒーを二人分用意し、机の上に置く。
「俺のことはいいんだって!あのめーたんてーのこと志保ちゃん、好きなんでしょ?なのになんでいっつもあの子のこと気にして何も言わないの?」
理解できないなあ、と黒羽君はコーヒーを一口飲んだ。
「うん。やっぱ、志保ちゃんのいれたコーヒーは美味しいね」
「褒めても何も出ないわよ。そもそもいつ私が工藤君のこと好きって言ったのか教えてほしいわね」
「んー、女の勘ならぬ怪盗の勘?」
「そんなの信じられないわね」
「んー、なんでだろうなぁ。最近工藤もおかしいし、まぁ大した理由ないんだけど。でも、当たるんだよね、」
「え?」
「俺の勘。的中率は想像以上だよ」
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