05/07の日記
22:40
思いつき
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***彩の世***
繁華街に建ち並ぶ極普通のどこにでもある宿屋があった。
その宿の二階の硝子戸から繁華街の様子を窺う者がいる。
その者の目はしきりに人で溢れ返る道を右往左往と動いている。
何か‥‥
誰かを探しているようであった。
ずっと、動いていた目が止まった。
「‥‥―見つけたよ…」
その者が捕らえた目の先に居たのは透き通った金糸を軽やかに揺らし楽しそうに隣の男と話している少年であった。
その者の歯がギシリと音を立てる。
「……ボクが居ない間に他の奴と仲良くするなんて…」
その者の目は妬み、嫉妬、憤怒…、負の感情の全てが瞳に渦巻いていた。
そして、ニタリと口元を歪ませた。
「…いいよ。君がそういう態度をとるのなら、また、教えてあげるよ」
その者は音もなく硝子戸から離れ踵を返した。
「…―君はボクのためだけに生まれてきた、ということをね」
最後に子どもがこれから遊び出すように至極楽しそうに笑みを浮かべ、そのままどこかへと消えてしまった。
暫くして、誰かが室の扉を叩いた。
「――失礼致します。お食事をお持ちいた、し―…あら?居ない」
「どうしたんですか?女将さん」
首を傾げていた女将に付いてきていた中居が声をかけると女将は不思議そうに尋ねる。
「‥―ねぇ、ここのお客様どこかに出掛けられたか知ってる?」
そう聞いてくる女将に中居は首を傾げた。
「出掛けられたら、必ず連絡が帳場から来るじゃないですか」
「…うーん、そうよね。だから、お食事をお持ちしたのよね。……でも、ほら。お客様居ないのよ‥」
中居も室の中を見て驚いた。
本当に居ない。
室の中にあるのは、誰かが座っていたような形跡のある椅子と少しだけ熱で曇った部分のある硝子戸だけだった。
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……うーん。
本当に思いつきだ(^_^;)
だけど、きっと使う!
じゃなきゃ話が終わらん!
じゃあ、ネタバレだね(゜∇゜)
ああ、ワタクシに文才を下さいまし_(_^_)_←切実な願い
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