Dream


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私の手を取り、優しく口付けする田島。

「お前、手ぇ冷たくねぇ?」

「そーかな?自分じゃ気付かなかった」

「もしかして…オレに会うの、緊張してる?」


田島は不安気に私の顔を除き込む。
私の胸は、どくり、と、また一つ波打つと、その心地好さに目を細めた。


「田島と会うと、いっつもドキドキする。
手が冷たいのは生まれつきだし、多分。
だから…――――」


私は両手で田島の手を包み込んだ。


「田島が温めてくれるんでしょ?」

「……っ///」


田島はもう我慢出来ないと言わんばかりに、私をもう片手で引き寄せて、唇にキスをする。


「そんな可愛いセリフ、ゲンミツに他の野郎には言っちゃだめだかんな!///」

「私がこんな事言うのもこの世で田島悠一郎ただ一人です」


互いに柔らかく笑い合い、私は田島の胸板に身を任せていた。
尚も手を離さずに。


「田島の手は、すっごく固いね」


以外にも大きな田島の手は、指は、細い様でしっかりと野球の練習の痕が刻まれていた。
こんなにも固い手に成る程、田島は野球が好きなんだと実感する。
幾度となく潰したであろう豆の部分に、今度は私から口付ける。



そんな野球好きな君が、
大好きだから。






end

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