復活novel
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※ちょっとHです
「俺は骸の傍にいないと駄目なんだ…」
「さて、どうでしょうね。アルコバレーノが先程言っていたように、貴方には生きる目的が出来た。僕が傍に居なくてもボンゴレで上手くやっていけるでしょう。」
骸は言葉を放つ度に後悔からくる重圧を受けていた。
恋人に当たっても仕方がないのは分かっている。ただ、綱吉の柱という役割でいることにすっかり居心地良くなっていたのだ。
刷り込みのように、骸なしでは生きていけない身体にして、縛り付けて二度と離れないように…
彼の自由を主張しておきながら、自らの望む形は欲に満ちていて、骸はそんな自分に嫌悪した。
「……骸、怒ってるの?」
恐る恐る尋ねる綱吉に詫びる気持ちで、抱きしめる腕に力を込めた。
離れられないのはもはや骸の方である。
「……違います。ちょっと拗ねてるんです。」
出来るだけ近しい感情を探して出た答えがそれだった。しかし、リボーンに良いようにされて後ろめたく感じていた綱吉は、ぴくりと肩を強ばらせる。
「俺のせいだろ?…どうしたら機嫌なおる?」
こんな事を恋人に言わせてしまうなんて、今の骸は嫉妬等の負の感情に流されてしまっていて、思考回路が正常でない。
頭を冷やして、まずは困惑している綱吉に謝罪しようと口を開いた骸だったが、なかなか素直にはなれなかった。
「……じゃあ、貴方が僕を愛しているという証拠を見せて下さい。」
「証拠…?」
「ええ、行動で示して頂きたい。」
綱吉を取り巻く全ての人間に…、そして綱吉の選ぶ生き方にまで嫉妬し、不安定になってしまった心を慰めてほしい。今は仮初めの安堵だっていい。とにかく安らぎが欲しかった。
不安感を声色に滲ませ、訴えるように愛の表現を願う骸に、従うと言うより庇護してやるように、綱吉は優しく口付けた。
「俺……その…骸が好き、だよ…」
「ええ、分かっています。」
滅多に口にしない綱吉の告白を平然と受け入れて、安らぎを感じていた。でも、今の心情ではまだ足りない…
「…それで?」
「…あ、愛してる。………」
それからと、綱吉は頬を赤らめて困惑した素振りを見せていたが、やがて意を決して浴衣を脱ぎ捨てる。
ぴったりとしたボクサーパンツは、綱吉の今の興奮状態を如実に表していた。
「そう言えば、先程は途中で放棄してしまい申し訳ありませんでした。」
そう口では言っておきながら行動に移す気はないようで、綱吉は自らの痴態を隠すようにして骸の胸に飛び込んだ。