復活novel
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※ちょっとHです。
「よう。たった今硬直化についての俺の見解をこいつに伝えたところだ。骸が居なくても硬直化は免れそうだぞ。」
リボーンは微塵も悪びれる様子はなく、骸の殺気をさらりと受け流し綱吉の上から退いた。
重圧から解放されるやいなや、綱吉は上体を起こし、乱された前を合わせた。照明が落とされた暗がりで、帯は見つけられそうにない。
「……はあ、二人とも冗談が通じねーな。」
「貴方のお遊びにはお付き合い出来ません。」
骸はきっぱりと返し、手にしていた三又槍を消した。どうやら幻覚だったようだ。
「いつ見ても骸の幻覚には惚れ惚れする。実物との見分けがつかないだろ?お前もこれくらい出来るようにしとけよ。」
リボーンはくしゃりと綱吉の頭を撫でて笑った。
その表情は表裏のないただの笑顔で、今までの黒い含み笑いは何だったんだろうと、困惑してしまう。
「また抜き打ちで様子を見に来るから、せいぜい気を引き締めておけ。それから骸、そろそろ幻術指導に入れ。」
それだけ言い置いて、リボーンは露天風呂へ続くガラス扉へと向かい、気配を消した。
ここは最上階だが、彼なら謎の跳躍力で何処へでも行けるのだろう。
まさに台風一過の静けさが訪れ、やっと恋人同士の二人きりになれたのにお互い動けずにいた。
居心地の悪い静寂だ。
強いて言えば浮気現場を押さえられたような…
一方的に悪戯されただけだが、恋人以外の男にあれこれ触られたのだから、骸は多少なりとも傷ついたはずだ。
「骸……」
不安気に彼の名前を口にすると、骸は弾かれたように顔を上げ、駆け寄ってきた。
「大丈夫ですか?」
「……うん…」
精神面で疲労を感じた。
口を開けば「どうしてもっと早くに来てくれなかったのか」とか「抵抗はしたけどどうにもならなかった」とか、下らない言い訳や、行き場を失った怒気をぶつけてしまいそうで、骸を強く抱き締める事でやり過ごした。
もしかしたら骸も不条理な感情を抱き返すことで相殺していたのかも知れない。
お互いに押し黙ったまま唇を合わせて、身体に淫欲の炎が灯るまで深く深く口付けた。
「んっ…はぁっ……んぅっ…ぁっ……」
綱吉から誘うような甘い喘ぎ声がこぼれ、骸は無抵抗の肌に手を這わせ、口付けたままゆっくりとその玉体を組み敷いていく。
綱吉の白い首筋に顔を埋め、きつく吸う。
「身体、辛くないですか?」
昨晩からあまり間隔を空けずに身体を繋げて、それが原因で湯中りを起こしたのだから、いくら気分が高まったからと言っても行為を続行させて良いものかと躊躇してしまう。
「……大丈夫……続けて……」
消え入りそうな声で返答があり、それではと骸が顔を上げ、もう一度キスをせがむ。
「ぁっ…………」
再び目が合い、綱吉は羞恥で目を閉じた。