復活novel
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※大人リボ→綱吉表現有り
※ソフトなエロス有り
今しがた横になっていた奥間にある座椅子に胡坐を組んで堂々と座るリボーンを見ていると、どちらの客室か分からなくなる。
対して綱吉は気迫に負けて正座する始末。
「で、何が聞きたい?」
そう言って、大人の容姿をしたリボーンはモダンな木製のローテーブルに肘を付いた。その際バスローブの合わせが着崩れて、鎖骨から肩にかけて肌が顕になる。
だらしが無いと言うより、わざとらしく振る舞っているように思えてしまうのは、逐一こちらの反応を見ては不適な笑みをこぼすからだろうか。
突如として現れた男に不信感を募らせ、警戒心から声も低くなる。
「……骸は今何処に?」
「骸?ああ、あいつなら席を外してもらってる。だってそうだろ?記念すべき初対面は二人きりがいいに決まってる。…それよりももっと楽しい話をしねーか?例えばお前の置かれている立場とか。」
「置かれている立場…」
「そう、何の為に生まれて、どんな人生が用意されているか、とか。」
生まれてきた理由…
ボンゴレの監視の下、日々生かされている理由…
与えられている役割。
それは闇に輝く一つ星のような、求めていた希望の光に思えた。
自分は母体の綱吉が自己保身の為に作り上げた人格。綱吉を慰めて、愛して、時には叱って……それが存在理由だったが、今はもうない。何の為に存在しているかなんて分からない。
綱吉は、すがる思いでリボーンを見上げた。
「聞きたい…!教えてくれ!」
「お、がっついてきたな。それじゃ、教えてやろう。お前には骸の指導の下、憑依や幻術をマスターし、ボンゴレ10代目を守護する者になるんだ。」
飛躍した話に豆鉄砲を食らったような感覚に襲われる。
ボンゴレ10代目の守護者は唯一無二の存在で、既に決まっている。まさか骸の代役を務めろという意味なのだろうか。
頑なにマフィアを拒む骸に痺れを切らして、彼の代わりに自分があてがわれるとしたら。
骸はお役御免で守護者という忌々しい重荷を下ろすことが出来るではないか…
「…お、俺が……霧の守護者に…?」
だとしたら恐ろしい考えだ。骸がそれを承知で自分と接していたならば…
「早とちりしてんじゃねーぞ。10代目の霧の守護者は後にも先にも骸だけだ。お前は…そうだな、骸の右腕としてツナを守ってもらいたい。」
「…………綱吉を…守る…?」
「そうだ。それがお前の役割だ。」
綱吉を守る…役割。
それは以前に与えられていた役割で、存在理由だったものだ。