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南国の島
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「泳いだ後のシャワー」

※ちょっとHです。






雲雀の誘いで夏休みの数日間は雲雀家所有の孤島にやってきた。
流石にスケールの大きい話で現実味がなかったが、晴れ渡る空の下、絵に描いたように美しい海で一泳ぎすれば、日々の重圧から逃れられた心地がして、現実的かどうかなんてどうでもよくなってしまった。

海水浴を適度に楽しんで、今はシャワールームで海水や砂を洗い流しているところだ。

通常は娯楽施設として営業しているらしく、区切られたシャワールームがいくつもあるが、貸し切りにしているため、水音ひとつしない。

ルームと言っても両側に壁の隔たりがあり、足から下と肩から上が見えてしまう扉が付いているだけのものだ。

雲雀が先行して入ったシャワールームの隣に入るのは何だか照れくさかったので、一室隔た所に入りコックをひねると、生暖かい海水とは違う、冷たい水道水が降ってくる。

散々照りつけられた肌には非常に効果的で、しばらく頭からシャワーを浴びていると、背中で蝶番が軋む音がした。


「まだ身体洗ってなかったの?」


「あっ………ひ、雲雀さん!?」


雲雀が突然現れたからと言うより、彼が何も身に付けていなかった事に驚いた。


「なっ……み、水着はどうしたんですっ」


「身体を洗うのに必要ないでしょ?」


もっともらしいが、もし営業中だったら更衣室まで水着は装着するべきなのだ。


「僕が洗ってあげる。」


どぎまぎしていると雲雀に抱き込まれ、水着に手を掛けられた。


「え?えっ…いいです!自分で洗えますから!」


「…全く、鈍いね。ここでエッチしようって誘ってるんだよ。」


衝撃の告白に頭は真っ白だ。まさかこんな所で情事を行うなど誰が想像できただろう。

でも、深く口付けられて、水着に差し込ませた手で下半身にちょっかいをだされては、確実にそんな気分になってしまう。


「ぁっ……ダメ、です……こんな所で……」


「身体はイイって言ってるけどね。」


意地悪な台詞とその手で身体はどんどん熱を帯びて高まっているのに、シャワーの水が冷たくて、頭は一向にのぼせてくれない。


恥ずかしい……


早く自制が失われないだろうかと、綱吉は切なげに雲雀の首に腕を回した。




2010.06.02

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