復活novel

うさみみ Side・B
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騒がしかった保健室は、雲雀と綱吉の退室によって静寂がもたらされた。


シャマルと二人きりだなんて、まっぴら御免だが、取り残された獄寺はただ呆然と閉ざされた扉を見ていることしか出来ない。

口外してはならないウイルスの存在がそうさせたのではなく、頭から生えている不可解なうさみみを不特定多数の生徒にさらすわけにはいかず、一歩もここを出ることは許されないのだ。

前方の廊下からは話し声が聞こえ、背後にはシャマルが無言でいる様子。まさに八方塞がりだ。


(…ったく、どうすりゃいいんだ…)


獄寺のうさみみはだらりと垂れて、心境を如実に語っていた。


「それにしても、いい毛並みしてんな。」


戦々恐々とした雰囲気を打ち壊したのは背後から迫ってきたシャマルだ。

無遠慮にうさみみを掴み、まじまじと見ている。


「え……あっ……やめ………」


うさみみは性感の塊らしく、少し触れただけで獄寺の淫らな欲望に火を点けてしまった。


「へぇ…、お前、いつの間にそんな声出せるようになったんだ?」


シャマルは楽しそうにうさみみを揉んだりつねったりしている。


「あっ……離せ!…んぁっ……」


「遅かれ早かれこうなってたんだ。俺は悪くない。」


そう言うと、シャマルは獄寺の身体を軽がると抱き上げて、あろうことかベッドに転がした。

乱暴に転がされて、ベッドが派手にきしんだ。


「な、何しやがる!!」


シャマルは暴れる獄寺の両腕を頭の上で固定し、ベッドに縫い付けると、足技を封じるために下半身を掛け布団で覆い、またがった。


「え…………?」


全く予期できないシャマルの行動に恐怖すら感じる。
こんなに荒々しい彼は初めてで、すっかり萎縮してしまったところで頭上でガチャリと金属音がした。

両手首にはヒヤリと冷たくて固いものがあたり、動かすとジャラジャラと無数の金属が擦れ合う音と、ベッドが微量に振動するのを感じた。


(ベッドに繋がれた……?)


「おい…これって…」


聞かずともある程度予測できる代物だ。


「じっとしてろ。手首痛めるぞ。」


そう言って、白衣の胸ポケットからハンカチを取出し、頭上で拘束された手首と金具の間に巻き付ける。

視界は限られている為、獄寺からは何をしているか分からず、ますます不安を煽られた。


「しばらくそうしてろ。」


ひとしきり作業を終え、シャマルは冷たく言い放った。
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