長編@

□☆…幸せ?
1ページ/5ページ


どれくらい眠っていたのだろうか。
気が付けば次の日になっていた。
久しぶりにぐっすり寝られた。

横を見ると彼はまだ気持ち良さそうに寝ている。
そんな彼に僕はそっとキスをした。

(僕らしくないことを…)

次の瞬間、彼と目が合った。
僕は思わず目を丸くし、彼を見た。
寝起きとは思えないほどに彼の顔はキラキラと輝いていた。

(もしかして…)

と思い聞いてみた。

「狸寝入りでもしてたの?…いい度胸してるね」

「いや、目を開けたら恭弥の顔が目の前にあった」

「…!!?」

なんてタイミングで起きる人だ。
僕は急に恥ずかしくなり、そっぽを向いた。

だが、それと同時に彼の腕が僕の腰に手を当て、引き寄せようとした。
僕は逃げようとしたが、彼の力はいつも以上に強く、敵うはずがなかった。
僕は彼に抱き締められた。

「はなして!」

「やーだ。はなしたら恭弥、逃げるだろ?」

更に強く、彼は僕を抱き締めた。
そして首筋に何度もキスをした。
まるで自分のだという印をつけるように…。

「っ…ディ…ディーノ!」

僕は右手を上げ、彼を殴ろうとした。
が、逆に彼にとって有利な状況を与えてしまっていた。

気付いた時は既に遅し。
僕は押し倒された。
両手が頭の上に回され、手首にはディーノの左手があり、力強く押さえつけられている。

(スゴい力…)

僕はそう思って彼を睨み付けた。
だけど彼はそんなことを気にせず、僕の体にキスを繰り返す。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ