長編@

□★正午のひととき
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『コンコン』

突然ノックがした。

「誰?」
「草壁です。委員長、昼食のお弁当をお持ちしました」
「…」

時計を見ると当に昼休みに入っていた。

「お弁当…」

綱吉はお腹が空いているようで、お弁当という言葉に反応した。

「お腹空いているの?」
「…はい」

小さくなって答える綱吉。
その姿がヒバリにとって、とてもいとおしく、ヒバリはドアの方へ向かった。
扉を少し開け、草壁からお弁当を受け取った。

「こちらです」
「ありがとう」
「…沢田さん、いらっしゃるのですか?」
「だったら?」
「沢田さんの分はいかがされますか?」
「いらない。ぼくのを半分あげるから」
「そうですか」
「それと、誰も応接室に近付かないように言っといて」
「わかりました。では失礼します」

『パタン』
『カチャ』

ヒバリは扉に鍵をかけた。

「ごめんね、お待たせ」
「いえ、大丈夫です」
「さっ、食べようか」
「…?」
「はい、あーん」
「ヒ・ヒバリさんの分を食べるわけには行きません!」
「俺は購買でなんか買ってきます!」

と言い、立ち上がった。
しかし腕を引っ張られソファーに押し倒された。

「行かせないよ。あーあ、君せいで別のものを食べたくなったよ」
「…え?」
「綱吉、君をね」

言うと同時に先程のキス。
だけど、優しくはない。

「せっかく二人きりなのに君は逃げようとしたからね」
「ち…違います…」
「僕がその体に刻み込んであげる」

『…カチャカチャ』

ヒバリは綱吉のベルトを外し、チャックを開けた。

「やだ、恥ずかしい」

綱吉はチャックを戻そうとしたが、ヒバリに両手をネクタイで結ばれてしまった。
その上、結ばれたところを手で押し付けられていた。
ヒバリは綱吉に囁いた。
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