長編@

□★正午のひととき
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(そろそろ先に進みたいな)

お互いに思っていることは同じ。
だが言えない。
しばし沈黙が続く。
そんな沈黙を破ったのは、ヒバリだった。

「ねぇ、綱吉」
「は…はい」
「君は先に進みたいと思ってる?」

(今日のヒバリさん、なんか優しい)

「えっ…ぅ…はい」
「そっか。僕と気持ちは同じだったんだね」

意外な返答に綱吉はビックリした。

(ヒバリさんも思ってたんだ…)

ヒバリは綱吉を自分の方へ引き寄せ、ギュッと抱き締めた。
そしてそっとキス。
その後ヒバリは唇、耳元、首筋、鎖骨へとキスを続けた。
そのキスがあまりにも優しく気持ちが良く、綱吉は思わず声をあげた。

「あ…っん」

甘い声。
ヒバリは微笑み、綱吉のオデコにキス。

「綱吉。これから先、きちんと呼吸していないと苦しいから。」
「…えっ?」
「ちゃんと鼻で呼吸してて」
「…はい」
「軽く口を開いて」

そう言うとヒバリは再び綱吉にキスをした。
唇と唇が重なり合ったと思ったら、ヒバリは綱吉の口の中へ舌を入れ、絡め始めた。
以前までのキスとは違い、初めて経験するキス。

【ちゃんと鼻で呼吸してて】

ヒバリに言われたことの意味をやっと理解した。

「…んっ…うぅ」

いつもより長いキス。
いつもより気持ち良いキス。
綱吉はキスだけでイキそうになった。

「キスだけでイキそうになるなんて。綱吉は可愛いね」
「うぅ…」
「気持ち良かった?」
「…はい。ヒバリさんはどうでしたか?」
「僕は最高だったよ」
「お・俺もです!」
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