年齢制限室

□BAN
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 監督から教えられた新しい陣形がどうもうまくいかず、俺と侑士は練習が終わった後も部室で監督を交えた3人でのミーティングを行っていた。
 監督からはもう少しお互いのことをよく知り、息を合わせるようにしろと忠告された。無論、それはダブルスを組む以上大切なことであり、俺と侑士は部活以外の時間も行動を共にするようにしていた。
 そのおかげで侑士の癖や、行動などがなんとなくだが分かるようになってきた。だが、それでもまだ足りないと監督は言う。

「本当にお前は忍足のことを知っているというのか?」

 意味ありげな監督の言葉に俺は何も言えず、顔をうつむかせ黙った。

「お互いの体のことも、十分に知っているのか?」

 底から響いてくる声で監督は俺たちを見つめた。
 いったい何を言っているのか、言われた言葉の意味がわからず、きょとんと顔を上げて俺は監督を見返した。
 しかし、涼やかな表情からは言葉の真意は読み取れない。

「ダブルスは互いのことをよく知っていなければ成り立たない」

 それは初めて侑士と組まされたときにも言われた台詞だ。

 そんなことくらい分かっている。
 ダブルスで重要なのはパートナーとの呼吸。
 いくら個々の力が優れていても、相手との連携がうまくいかなければダブルスは強くなれない。だからこそ俺と侑士はダブルスの選手として互いの呼吸を会わせてきた。
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