年齢制限室

□one more time 2
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 夏が終わる少し前に全国大会は終わり、生レギュラーを含む3年は見事に有終の美を飾り引退していった。
 氷帝男子テニス部にとって全国大会で優秀な成績を残すというのは当然の義務だ。
 今年は優勝を逃したものの、これまでの歴史で氷帝が全国制覇を成したことは何度かある。
 実際、関東大会決勝では去年に引き続き全国優勝を手に入れた立海大付属中とシングルス1にまで持ち込む接戦を繰り広げた。
 結果としては惜敗であったが、全国優勝校と対等に戦ったという事実は、確実に氷帝学園の名を更に高めるものになった。
 それを誇るように3年は次の世代である2年に後を任し、ようやく重責から開放された喜びを噛み締めながら去っていった。
 そしてそれと引き換えに、俺は空いた正レギュラーの座へと上がった。
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