*黒と灰の聖歌*

□「闇に溶ける言の葉」
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神田が歩く度、ブーツの踵が音をたててアレンの恐怖心を煽る。
泣きそうな瞳のまま彼を見上げれば、神田は凶悪な笑みを浮かべてベッド脇にたどり着いた。
「何泣きそうになってんだ?……泣くにはまだ早いぜっ!」
そう言うと神田はシーツを取り上げ'わざと'左手を押さえずに、右手ダケを痛い程にアレンの頭上で押さえ付けた。
「ヒッ!?…か…んだ?何を…するんですか…?」
「こんな状況で'ヤル'ことなんて決まってんだろ?…お前を俺のモノにすんだよ。」
神田の言葉で、アレンの頭は真っ白になった。
'俺のモノにする'…つまり神田は自分を抱くつもりなのだと、経験のないアレンにも分かってしまったからだ。
「ィャ…神田やめてくださ「もう…無理なんだ…抱かせろ。」
拒絶の言葉は神田の声に遮られ、切なそうな表情にアレンは抵抗する暇も無くキスを受け入れてしまった。
気付けばアレンの右手は、神田の髪紐でヘッドボードに固定され小瓶に入った甘苦い液体を口移しで飲まされた。
「んっ!?ゲホッ!!…何を飲ませたんですか…?」
飲み下したのを確認したのか、神田は唇を離し舌なめずりをしていた。
何を飲まされたのか分からず、恐々と神田を仰ぎ見る。
「何飲ませたかって?…媚薬だ。感度を上げて、狂うくらいの快楽を…お前に与えてやるよ。」
その言葉と同時に胸にある突起を摘まれ、アレンの体が跳ね上がった。
「…男でもココで感じれるって聞いたが、…ちょっと感じ過ぎじゃねぇか?」
数回指先と唇で愛撫しただけで、アレンの欲望は張り詰めて蜜を滴らせ始めていた。
「知らなっ!?イァァァァァァ!!」
首を左右に振りアレンは精一杯否定するが、神田は気にする様子もなくアレンの欲望を握りこんだ。
強弱を付け扱き上げればアレンの口からは嬌声が上がり、先走りの液が淫猥な音を立てる。
「否定してるクセに…ココ。こんなにガチガチにしてりゃ説得力なんて無いな。…おいモヤシ、今お前の『ナニ』に俺が触れてんだ?」
「ヒィッ!?やらぁぁっ!!放してくださぃ!!アァァァァァ!!」
キュウッと根本を指で締め上げ弾けそうだった欲望をせき止められ、アレンは狂った様に喘ぎ悶え始めた。
「射精したいだろ?…言ったらイカせてやるよ。」
目尻に口付け耳元で囁けば、アレンは口を開閉させながら息も絶え絶えに神田が求めた言葉を発した。
「…僕の…〇ニスにっ、神田の指が絡まって…気持ちいいですぅっ!!」
そう口にした瞬間、神田の指が緩まり生暖かい粘膜に包まれた。
「ヒィッ!?駄目っ!神田、口放してぇっ!!」
びくびくと痙攣しながらもアレンは射精感を耐えたが意味を成さず、神田の舌使いに翻弄され口内へと精を放っていた。

 
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