九鬼伝
□・第弐章・
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あれから数日経ち、
学校にも段々と慣れ、友達も増えた今日この頃。
「佳乃、今日のおかずは何?」
そう言って陽琉は、私のお弁当のおかずを
ヒョイッと摘んでは口に運ぶ。
「あっそれ、最後に食べようと思ってたのに!!」
「残してた佳乃が悪いのだぁ〜vワッハッハッハァ〜♪」
「ワッハッハッハって;;」
「・・・。」
陽琉は急に大人しくなった。
「・・・陽琉?どうしたの、急に黙り込んで・・・あっ!」
目の前にはこの前、
入学式の日に廊下で突然声をかけてきた、深銘院隆紀だった。