九鬼伝

□・第壱章・
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2010年 春、某日。


東京某所に位置する、

私立・高天原学園の入学式が行われた。


「え〜ですから、新入生のみなさん・・・」


学園長の下手で長ったらしい話を延々と聞かされる生徒一同は、
正直言って、げんなりとしている生徒が数多見受けられる。


「もう学園長の話飽きたって言うかさ、
 これからこの演説を三年間聞かなければならないって思うと憂鬱だよねぇ〜」


私の隣の席に座っている幼馴染、
金峰 陽琉 ( みたけ ひかる )が苦笑交じりに話しかけてくる。

陽琉とは幼稚園からの付き合いだ。


「あはははは・・・;;」


私は笑って誤魔化した。


「出来れば、佳乃と同じクラスが良いなぁ〜♪」


「うん、私も陽琉と同じクラスがいいなw」


私と陽琉がしゃべってる事に気付いたのか、
近くに居た教師が私達を一睨みする。

しかたなく、その場は大人しく学園長の演説を聞くことにした私達だった・・・。


 
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