in 魔法の世界
□06章
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大広間はこれまでと違い、沢山の黒いローブ姿で埋め尽くされていた。
寮と教職員用のテーブルが合わせて5つ。
上級生達はそれぞれの寮ごとに別れて座っていた。
「なあラン、あれで組分けするのかな?」
「知らないわよ。レイ、とりあえず黙ってなさい」
マクゴナガルは新入生を職員テーブルに背を向ける形で並ばせる。
そして新入生の前にスツール、その上に古ぼけた三角帽子を置いていった。
――私はきれいじゃないけれど
――人は見かけによらぬもの
すると、帽子はピクリと動き、つばへりの破れを口のよう、歌いだした。
――だって私は考える帽子!
歌が終わると広間にいた全員が拍手した。
「順に名前を呼ばれたら、帽子をかぶって組分けを受けてください」
マクゴナガルが長い羊皮紙の巻き紙を手にして前に進み出た。
「アボット、ハンナ!」
組分けが始まった。
最初は金色のお下げ髪の少女。
彼女は帽子を目が隠れる程かぶり、腰掛けた。
「ハッフルパフ!」
一瞬の沈黙のあと、帽子は高らかに叫び上げた。
右側のテーブルから歓声と拍手が上がる。
彼女は音のなるテーブルに向かって、立ち上がった。
「簡単そうだな」
「楽でいいじゃない」
レイとランは小声でささやいた。
右からハッフルパフ、スリザリン、レイブンクロー、グリフィンドールのテーブルの様だ。