in 魔法の世界

□02章
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「ふぬ。では帰る方法もわからんのじゃな?」

 ハグリッドに会う前、森についた前後の事を2人は話した。
 ただし、アリス学園の裏事情は省いて、だ。

「しかしそうなると、やはり君達は異世界から来たということになるの」

 ここが魔法界にある、魔法を教える学校である事は先ほど聞いた。
 その校長を長年務めてきたダンブルドアが言うのだ。
 おそらく間違えないだろう事は2人にもわかった。

「それじゃあ、ここは‥‥私達にとって異世界という事ですか?」

 アリスという超能力を使う2人だ。
 違う国に来た事は受け入れられても、やはり驚きはあった。

「マジ? じゃ、どうすんだよ。僕ら、お金も何もないんだよ?」

 学校までの短距離だと、持っていたのは生徒手帳と財布だけ。
 金額も2人あわせて5千円程。
 とても生活できるお金じゃなかった。

「それならどうじゃ? ホグワーツに入学するというのはどうかな?」
「入学!?」

 2人は驚いてダンブルドアを見るが、本人は名案とばかりに笑顔だ。

「ホグワーツならば寮生活じゃし、帰る方法を探すにも丁度いいと思わんかの?」

「それは‥‥でも、それにしたってお金はかかりますよね?」
「それに、夏休みの間とかはどうなるんだ?」

 レイもランも現実主義。
 そこら辺の事はきちんと追求しておく。

「ホグワーツに入学してくれるなら、わしがお金を出そう」
「会ったばかりの人間になんでそこまで?」

 ランの質問は2人の疑問。
 何せ、ダンブルドアとは何の接点もないのだ。

「わしは教師じゃ。君達みたいな子どもは放っておけんよ」

 ダンブルドアはそう言って2人に手紙を渡した。
 
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