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□バレキス講座
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「白石ぃぃぃっ!」

あぁ、朝から元気やなぁ。あのヒヨコは。
しかも、何やあの顔。
むっちゃ必死になって走って来よる。

「……何や、謙也?」

「光が、光がおかしなってしもたぁっ!」
……そんな顔ぐちゃぐちゃにして泣くなや。気色悪い。みんな見とるやん。

「光がなぁ、朝から変なんやっ!」

「は?変って、どないしたん?」




謙也が言うにはこうだった。
朝、練習がないから何時もよりゆっくりと準備して学校に向かった。
すると、目の前には光。
驚かそうと思って静かに近づいて行くと、何かぶつぶつと言っている。
よく聞いてみると

「んん、エクスタシー……何かちゃうな。エクスタ、ん゙っ、エクスタシー……」
と。


「あの光がやでっっ!しかも左手に包帯巻いとるし……」

……早速、昨日の特訓の成果が出てきたようだ。
さすがは財前。呑み込みがはや「き、昨日の特訓って何やっっ!!」

あ、声に出でたんか。

「昨日な、財前が俺んとこにバレキスの特訓に来たんよ。せやから、俺の事全部真似してみって言うた。」

「……おまえなぁ、そんなん光が可哀想やんかぁ」

「は?なんでや。めっちゃ光栄の事やん。」

「…………はぁ」





「んんー、エクスタシー…………ちゃうなぁ。もっと変態っぽく……。」



END
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