main
□バレキス講座
2ページ/2ページ
「白石ぃぃぃっ!」
あぁ、朝から元気やなぁ。あのヒヨコは。
しかも、何やあの顔。
むっちゃ必死になって走って来よる。
「……何や、謙也?」
「光が、光がおかしなってしもたぁっ!」
……そんな顔ぐちゃぐちゃにして泣くなや。気色悪い。みんな見とるやん。
「光がなぁ、朝から変なんやっ!」
「は?変って、どないしたん?」
謙也が言うにはこうだった。
朝、練習がないから何時もよりゆっくりと準備して学校に向かった。
すると、目の前には光。
驚かそうと思って静かに近づいて行くと、何かぶつぶつと言っている。
よく聞いてみると
「んん、エクスタシー……何かちゃうな。エクスタ、ん゙っ、エクスタシー……」
と。
「あの光がやでっっ!しかも左手に包帯巻いとるし……」
……早速、昨日の特訓の成果が出てきたようだ。
さすがは財前。呑み込みがはや「き、昨日の特訓って何やっっ!!」
あ、声に出でたんか。
「昨日な、財前が俺んとこにバレキスの特訓に来たんよ。せやから、俺の事全部真似してみって言うた。」
「……おまえなぁ、そんなん光が可哀想やんかぁ」
「は?なんでや。めっちゃ光栄の事やん。」
「…………はぁ」
「んんー、エクスタシー…………ちゃうなぁ。もっと変態っぽく……。」
END