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□大きく振りかぶって、投げましたっ
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「うわぁっ!」
何なんだ、この状況は……
最後の演奏会が終わり、ついに来てしまった引退の時。
後輩たちが企画してくれた『三年生を送る会』は、もうすぐ終わりを迎えようとしている。
「続きましては……、感謝のパイ投げ大会ですっ!」
「「「はぁっ?」」」
どうやら疑問に思ったのは俺だけじゃないらしい。数人の声がハモった。
「えっとですね、その名のとおり感謝している人にパイを投げつけちゃって下さいっ!」
この後輩は笑顔で恐ろしいことを言う。
これは罰ゲームだろ。普通に考えて。
「それじゃあですね……、あっ、じゃあまずは部長さんっ、いっちゃいましょーっ!」
「お、俺ーっ??」