shake用
□先生と僕
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きっと何回やり直したって俺は
お前に恋するんだろうな。
無自覚で進んだ病は気づいた時には手遅れなんだ。
お前は教師に向いてないと、
何人に言われただろう。
そんなこと自分でもわかってる。
それでも教師になったのは、
どうしても教師にならなきゃいけなかったからで。
それは…
まぁ、いいや。
とりあえず今は
「産休の笹川先生の代わりに音楽を担当する事になった、獄寺隼人だ。」
周りに教師として認めさせるだけ。
その時ふと目に入ったのは、
つまらなさそうに外を眺める黒髪。
あぁ、こいつが雲雀恭弥なんだな。
と一目でわかった。
関わるなと言われたからこそ関わってみたくなる。
俺は大人の言うことに素直に従うのは嫌なんだ。
「教師になるのはこれが初めてだから…えっと……雲雀?暫くサポート頼むな!」
「嫌だよ。」
驚いた。教師の頼みをあっさり断るなんて。
あぁ。
やっぱり関わってみて正解だったぜ。
「そんな事言うと、赤付けるぞ?」
そんなに成績気にしてないくせに今度は頷く雲雀を見て、
俺は確信した。
嗚呼、楽しくなりそうだ。
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